借入金利に注目するだけじゃない!本当にかしこい返済計画| 質屋が語るお金の話

お金を借りるとき「いくらまで借りられるのか」も重要ですが、やはり一番注目してしまうのは「金利」ですよね。金利引き下げ競争が激化している現在、大手銀行では年利3%台で借りられるローンも出ています。しかし金利が低ければ必ず返済負担が軽くなるというわけではありません。返済方法や毎月の支払い額にも注目しながら、賢いお金の借り方について考えていきましょう。

金融機関でお金を借りたときの返済額の決まり方

 

消費者金融や銀行からお金を借りるとき、限度額は申込者の収入やこれまでの借り入れ状況といった個人信用情報の審査結果で決定されることはご存知かと思います。

では、毎月の支払い金額はどのように決定されているのでしょうか。通常、金融機関からの借り入れの際は、ローン契約と同時に最終返済日が決定されます。この返済日までに元金と利息を払い終えなければならないので、毎月の支払い金額は完済日に合わせて決定されるのが一般的です。

 

毎月の支払い額の内訳

 

消費者金融や銀行のローンは、元金と利息を合わせた金額を返済する仕組みをとっており、大きく「元利均等払い」と「元金均等払い」の2つの方法に分けることができます。

「元利均等払い」とは返済期間中の元金と利息の合計額を一定にした支払い方法で、原則毎月の返済額はずっと同じ金額になります。ローン申込者にとって、支払うべき金額が定額で一目瞭然のため返済プランが立てやすいというメリットがあり、多くの金融機関のローンが元利均等払いでの返済を採用しています。しかし元金と利息を合わせて返済するこの方法は、毎月の支払い金額が大きくなるというデメリットも存在します。

例えば最終返済日を1年後として年利14.5%で100万円を借り、元利均等払いで返済していくとしましょう。このとき毎月の返済額は元金と利息を合わせた約9万円で、借入期間中は毎月確実に9万円全額支払う必要があります。お金の都合が付かないので、せめて元金か利息のどちらかだけ払いたいということはできません。毎月指定の金額をきっちり支払っていく必要があるのです。

一方の「元金均等払い」は主に住宅ローンに採用されている支払い方法で、返済期間中毎月支払う元金が一定になる仕組みをとっています。こちらも元利均等払いと同様に契約時に決められた期間で元金と利息を合わせた金額を支払わなければなりません。どちらの支払い方法も、借り入れる金額によっては毎月の支払い負担がかなり大きくなる支払い方法といえます。

 

雪だるま式に増えていくことも…

 

消費者金融や銀行で採用されている支払い方法では、元金と利息を合わせて返済しなければならないことを説明しましたが、もし支払えない場合はどうなるのでしょうか。

残念ながら延滞が続くと個人信用情報にその情報が載せられてしまいまい、今後の借り入れが難しくなります。また元金の支払いができない場合は、そもそもの借金の残高が減らず、その減らない残高に更に利息や延滞利息がつくことになります。多くの金融機関が延滞利息を年利20%前後と高利率で設定しているため、月々の返済が滞ることは雪だるま式に借金が増えていくことにも繋がります。最悪の場合、月々の返済すらできないにも関わらず、元金と利息の一括返済を命じられることもありえます。

 

質屋なら借り入れ時に完済日を決めなくて良い

 

一方、金融機関と同じくお金を借りられる場所である質屋で借り入れた場合を考えてみましょう。質屋ではブランドバッグや時計などを担保に入れることでお金を借りられます。借入期間は原則として3ヶ月で、その間に質屋から借りたお金を一括返済すれば担保に入れた物が返ってくる仕組みになっています。

 

利息の支払いだけでも良い

 

契約期限である3ヶ月後に利息と合わせてお金を全額返済し預けた物を取り戻すことが1番良いのですが、全額返済が厳しそうだというときも質屋なら安心です。借り入れ期間は原則3ヶ月と述べましたが、この期間は利息を払って延長することが可能です。また利息をきちんと払いさえすれば、品物の所有権が質屋に移ってしまうこともありません。

元金と利息を合わせて返済しなければならない金融機関のローンと異なり、質屋では利息のみを払って期間を延長することが可能なのです。

 

自由に契約を終わらせることが出来る

 

金融機関での借り入れと異なり、質屋では万が一のときは借りたお金を返済しなくても良いことになっています。しかしその場合、預けていた物は自分の手元には返ってきません。もう少し余裕ができるまで利息を払い続けるか、借金契約を終わらせてしまうかは、借金をしている方が自由に決めることができます。もちろん返済できないからといって取り立ての通知が来ることもなければ、個人信用情報に事故情報として記載されることもありません。質屋から借りたお金を返済できない場合は、預けた物の所有権を失うだけにとどまります。

 

まとめ

金融機関の低金利ローンは魅力的ですが、期日までに元利合わせての返済義務があるため、逆に負担が大きくなることもあります。借り入れを検討中の方は、利息の支払いだけで借り入れ期間を延長でき、契約終了も自由に決められる質屋の利用も検討してみて下さい。