ブラックの人は闇金で借りる前に手口をチェック!|質屋が語るお金の話

クレジットカードの支払いやキャッシングの延滞、債務整理などにより個人信用情報に傷がつく、いわゆるブラックリスト入りの状態になると数年間は銀行や消費者金融からの借入が難しくなります。

そんなブラックリストの人がお金を借りるには、借入の際に信用情報が一切関係しない「質屋」か、そもそもブラックな人への貸出を行う「闇金」しかありません。物さえあればお金が借りられる、各都道府県の公安委員会から許可を得て営業しているきちんとした借入先である質屋に対し、闇金はその存在自体が違法です。

どうせお金を借りるなら安全な質屋の方が良いのがお分かりかと思いますが、闇金は「低金利で融資」、「他で断られた人もOK」など甘い誘い文句を巧みに使って利用者につけ込んできます。その手口について見ていきましょう。

 

闇金の悪質な手口

一口に闇金といっても、借入契約を結ばせるための手口はさまざまです。

特に悪質なのになかなか気づきにくいとされる3つの手口について紹介します。

 

紹介屋を名乗った闇金

まず、「3%で融資可能!」となどあたかも低金利で融資するような広告を出して借入希望者をおびき寄せるのが紹介屋の特徴です。

 

具体例をあげると、この低金利に惹かれてやってきた50万円の借入を希望するAさんに対し、紹介屋は審査の名目でAさんから現在の借入額や勤務先などさまざまな個人情報を聞き出します。

そのうえで「Aさんは個人信用情報が良くないので融資できない」と一旦借金を断ります。

 

がっかりするAさんに対し紹介屋は「借入額の20%を紹介料として支払ってもらう必要はあるが、他に貸してくれそうな会社なら紹介できる」とAさんが他の業者から借金するように仕向けます。

紹介を元に無事に50万円を借りられたAさん、借りた業者への毎月の返済とは別に20%にあたる10万円を紹介料として支払います。

 

このように紹介先で借入できた金額の何%かを紹介料として取るのが紹介屋の手口です。

 

紹介するといっていますが、実際には紹介屋と紹介された業者には何の関係もありません。

紹介屋は借入希望者から聞いた情報を元に、単に現在の状態で借りられそうな業者を伝えているだけなのです。さきほどの例だと、Aさんは最初から別の業者に借金の申し込みをしていれば紹介料などを払わずとも50万円が借りられたわけです。

 

さらに悪質な紹介屋の場合、紹介した業者で借入ができなかったにも関わらず手数料を要求することや、「次に紹介する業者の審査には通るから」と次々に業者を紹介し何件もの紹介料を要求することもあります。

 

整理屋を名乗った闇金

法律事務所などが債務整理の広告を出しているのを見かけます。

本来であれば多重債務者への救済措置である債務整理手続きを悪用しているのが、整理屋の手口です。

 

整理屋は借金で困っている人に「格安で債務整理をしてあげる」、「債務整理に強い弁護士を特別に紹介する」と近づきます。そして実際には建設的な債務整理計画を立てる気などないのに、依頼者から手数料や手付金など何かと理由をつけてお金を騙し取るのです。

 

最近では恐ろしいことに本当の弁護士事務所と提携している闇金業者もいます。着々と債務整理が進んでいると思っていた依頼者が2、3年後に自分の借金が全く減っておらず怪しいと思ったときにはすでに業者に逃げられていて、頼りになるはずの弁護士事務所の方からも「自分も騙されていた」と言い逃れされてしまうのです。

 

携帯電話を使った闇金の手口

自宅ポストに投函されたチラシや電柱などで、携帯番号と業者名の記載だけで「5万円まで即融資!」といった広告を見たことありませんか?

実はこれも闇金の手口の1つで、携帯金融と呼ばれています。

 

そもそも正規の貸金業者は固定電話を設置し、その番号を広告に記載しなければならないと定められています。

携帯番号しか載せていないという時点で警戒をして欲しいのですが、お金を借りようとその番号に電話をするとファミレスやカフェなどでの待ち合わせを持ちかけられます。そして会うと審査という名目で勤務先や住所、同居家族がいるか等の個人情報を聞き出され、すぐに5万円くらいまでの小口の融資が行われます。

 

少額で融資するのがこの手口の特徴ですが、違法業者なので10日間で30%から50%と法外な利息の設定をしています。利息が10日間で50%となると年利で1825%となります。

5万円だけ借りたつもりなのに10日後には利息だけで約2万5千円とすでに借りた金額の半分、1ヶ月後には利息の支払だけで約7万5千円と借りた金額の倍近くの利息を払うはめになるのです。

 

闇金に困ったらすぐに弁護士や司法書士に相談!

闇金で1番怖いのはその法外な利息ではなく、取り立てにあると言われています。

本人の携帯やお勤め先にまで1日に何百件もかかってくる暴言を含んだ電話、隣近所にも迷惑になる程の来訪、家族の安全を脅かすような言動を苦に自殺に追い込まれてしまう人もいます。

 

闇金から刑事事件に当たる脅迫を受けているとして警察に相談することは可能ではありますが、借金問題自体は民事事件の扱いです。相談しても警察側が「民事不介入」を貫いて積極的に対応しないこともあります。

 

そんなときにはすぐに闇金被害救済実績が豊富な弁護士や司法書士に相談するのが1番です。なぜなら闇金は本来存在自体が違法なので、法律のプロが出てくると途端に大人しくなる業者が多いからです。弁護士や司法書士に依頼すれば、最短1日で取り立てがストップする他、今まで支払ってきた分を取り返せる可能性も出てきます。

初回の相談料は無料、その後の依頼費用は分割払いも可とする法律事務所も増えているので、闇金に困ったら法律のプロに相談するのが1番の近道です。

 

ブラックでも安全に借りれるのは質屋!

ブラックでも借りられると借入希望者を集め、最終的には法外な利息と激しい取り立てで人を追い込んでいく闇金について紹介してきました。同じくブラックでもお金を借りられる場所が質屋ですが、質屋は闇金と違って法律に基づいて運営されているため安全な借入先です。

 

また仮に質屋への返済が滞っても電話はもちろん自宅への取り立ては一切ありません。返済できなかった場合は預けていた物が自分の手元から離れてしまうだけです。また1度返済できなくても、個人信用情報にその旨が記載されることはないですし、別の品物を持って行きさえすれば同じ質屋から追加でお金を借りることもできます。

 

まとめ

闇金はブラックでもお金が借りられますが、本人や周りの人の人生も破綻に追い込む悪質な存在です。一方、公的にも認められている質屋は、同じくブラックでも借りられる上に取り立ての心配もありません。困ったときまずは質屋に相談することをおすすめします。